骨盤の歪みが様々な身体の不調の原因に!矯正するにはどうする?

日々の姿勢や動作などで歪んでしまう骨盤。骨盤の歪みは、肩こりや腰痛、むくみ、冷え性などを引き起こすことがあります。しかし、どうして骨盤の歪みで身体の不調があらわれるのでしょうか。

そこで今回は、骨盤の歪みによる影響や骨盤を矯正する方法などについて解説していきます。

骨盤の歪みとは?

骨盤は身体の中心にあり、上半身と下半身をつなぐ役割を担っています。「仙骨(せんこつ)」「寛骨(かんこつ)」「尾骨(びこつ)」の3つで成り立っており、基本的に筋肉と靭帯の力で支えられているため、不安定で歪みやすい骨です。

骨盤の歪みは、椅子の座り方やカバンの持ち方などの生活習慣、出産、筋力低下などが原因で起こります。骨盤の歪みがない状態は、逆三角形のハートのような形をしていますが、骨盤が歪んでしまうと、以下のような状態になってしまいます。

  • 骨盤が反っている
  • 骨盤が左右に開いている
  • 骨盤が前後、上下にズレている

骨盤が反っている

仙骨が反ってしまい、骨盤全体も後ろ側に反っている状態です。お尻が突き出てしまったり、下腹部がポッコリ出てきたり、背骨のS字が歪み猫背になってしまうこともあります。

骨盤が左右に開いている

骨盤が左右に開いてしまい、四角く変形している状態で、筋力低下によるものが多いです。この状態になってしまうと、お尻が四角くなったり、O脚になってしまいます。

骨盤が前後、上下にズレている

骨盤が前後、上下にズレて、ねじれている状態です。この状態になってしまうと、太ももが太くなったり、左右でくびれの位置が違ったり、お尻が垂てしまいます。

骨盤が歪むことであらわれる影響

骨盤が歪んでしまうと、以下のような身体に悪い影響があらわれます。

  • むくみや冷え性
  • 肩こりや腰痛
  • 便秘
  • 自律神経
  • 女性特有の悩み

むくみや冷え性

骨盤が歪んでしまうと、血行が悪くなったり、代謝が下がってしまいます。そのため、むくみや冷え性になってしまうことがあるのです。

肩こりや腰痛

慢性的な肩こりや腰痛がある場合、骨盤の歪みが原因となっているかもしれません。骨盤の歪みがあると、筋力が低下してしまうため、血流の流れが滞ってしまいます。そのため、肩こりや腰痛が慢性化してしまうのです。

便秘

骨盤が後方に歪んでいる場合、股関節を圧迫してしまい、内臓に負担がかかります。そのため、身体にある老廃物をため込み、便秘になってしまうのです。

自律神経

自律神経は背骨の中を通る神経であるため、骨盤の歪みが影響してしまいます。骨盤の歪みによって自律神経が乱れてしまい、精神状態が不安定になってしまうのです。

女性特有の悩み

骨盤に歪みがあると、ホルモンバランスが乱れてしまうことがあります。そのため、重い生理痛や生理不順、不妊症などの症状があらわれることがあるのです。

骨盤の歪みを調べる方法

「自分の骨盤は歪んでいるか」というのは、簡単に調べることができます。今回は、以下の3つの方法をご紹介します。是非、参考にしてみてください。

  • 骨盤の前傾と後傾をチェック
  • 骨盤の開きをチェック
  • 骨盤がねじれていないかをチェック

骨盤の前傾と後傾をチェック

骨盤が「前傾なのか」「後傾なのか」を調べる方法は、以下の手順で行うことができます。

  • ①壁を背にした状態で立つ。
  • ②後頭部とお尻、かかとを壁にしっかりとつける。
  • ③壁と腰の間がどのくらい空いているのか、手で確認する。

このとき、骨盤が前傾になっている場合は、こぶしにした手が縦か横に入る程の隙間が空いています。一方、骨盤が後傾になっている場合は、壁と腰の隙間が手のひらよりも狭い状態になっています。

骨盤の開きをチェック

骨盤の開きを調べる方法は、以下の手順で行います。

  • ①床やヨガマットの上で仰向けに寝る。
  • ②仰向けに寝たまま、かかとを少し離した状態で、両足を伸ばす。
  • ③左右の足のつま先が開いている角度を確認する。

この手順で骨盤の開きを調べたとき、骨盤が正常な位置にある場合、つま先の角度が左右とも80°~90°に開いています。しかし、骨盤が左右に傾いている場合、開いているつま先の角度が左右で異なります。また、開いているつま先の角度が小さいまたは、内側を向いている場合は、骨盤が閉じている可能性があります。さらに、開いているつま先の角度が大きく開いている場合は、骨盤が開きすぎている状態です。

骨盤がねじれていないかをチェック

骨盤がねじれていないかを調べる方法は、目を閉じたままその場で足踏みを50回行います。そして、目を開けたときに、最初の位置からどれくらい動いてしまったかを確認しましょう。

最初の位置から左にズレていれば、左側の骨盤が歪んでおり、右にズレていれば、右側の骨盤が歪んでいます。また、前側に移動していた場合は、骨盤が前側に歪んでおり、後ろに移動していた場合は、骨盤が後ろに傾いている可能性があります。

骨盤の歪みを矯正する方法

骨盤の歪んでいた場合、骨盤を正しい位置に戻すようにしましょう。骨盤の歪みを矯正する方法は、以下の2通りあります。

  • 整骨院や整体院で骨盤を矯正する方法
  • 自宅で骨盤を矯正する方法

整骨院や整体院で骨盤を矯正する方法

骨盤の矯正は、骨や筋肉の構造など専門的な知識を持つ、整骨院や整体院で行うこともできます。ただし、各整骨院や整体院で取り扱っている骨盤矯正の方法が異なるため、自分自身が受けたいものを選ぶのがよいでしょう。

整骨院や整体院で行う骨盤矯正の方法としては、以下の通りです。

  • オステオパシー
  • カイロプラクティック
  • マッサージ        など

また、整骨院や整体院では施術前に検査を行い、矯正すべきところを明確にしてから行います。そのため、一人ひとりに合わせて、矯正方法を提案してくれます。

自分自身で骨盤を矯正する方法

まずは、立っているときや座っているときに、常に正しい姿勢を意識することが大切です。

立っているときの正しい姿勢は、肩の力を抜き、胸を張って背筋を伸ばし、顎を引くことです。このとき、左右に乗せる体重の比重が同じなるように意識しましょう。また、お尻を突き出さないようにします。

座っているときの正しい姿勢は、椅子に深く腰掛けて、背筋を伸ばします。このとき、骨盤が立つよう意識し、バランスよく体重を乗せるようにします。また、ひざを角度を90°に保ち、真正面に向くようにして傾かないように心がけるようにしてください。

この他にも、自宅で簡単なストレッチを行い、骨盤を矯正することもできます。今回は、以下の3つの骨盤矯正のストレッチ方法をご紹介します。

  • ①骨盤回し
  • ②骨盤を鍛えるストレッチ
  • ③骨盤を支える筋肉をほぐすストレッチ

①骨盤回し

まず、足を肩幅に開き、両手を腰に当てて腰を大きく右に回します。そのとき、上体は真っ直ぐ起こし、顔は前を向いたまま行うようにしてください。同じように腰を左に大きく回し、右回し10回、左回し10回ずつ行います。

②骨盤を鍛えるストレッチ

まず、仰向けに寝た状態で足を肩幅に開き、膝を曲げます。そして、息を吐きながらゆっくりとお尻を締め、お尻を上に上げていきます。このとき、内ももに力が入るようにし、肩・背骨・膝が一直線になるまで腰を上げます。この状態を3秒キープし、ゆっくりと息を吸いながら下すまでの動作を10回程度行ってください。

③骨盤を支える筋肉をほぐすストレッチ

まず、手を身体の横に置き、両膝を立てて仰向けに寝ます。そして、肩甲骨が離れないように、両膝をゆっくりと右に倒していき、10秒キープします。左側にも同じように行い、左右10回ずつ行います。

骨盤の歪みについてのまとめ

いかがでしたか。骨盤の歪みには、「骨盤が反っている」「骨盤が左右に開いている」「骨盤が前後、上下にズレている」の3パターンがあります。このような骨盤の歪みは、身体の様々な不調につながってしまいます。そのため、骨盤の歪みを矯正するようにしましょう。

骨盤の矯正は、整骨院や整体院で矯正することもできますが、自分自身で簡単に行えるストレッチ方法もあります。この記事を参考に実践してみてくださいね。