股関節の痛みは整体によって緩和できる?2つの施術方法を紹介!

股関節は体重を支えたり、足を動かしたりするための大事な関節です。毎日、身体を動かすことで股関節に負担がかかり、痛みを感じることもあります。このような痛みは、整体の施術で緩和できるのでしょうか。

そこで今回は、「股関節の痛みは整体で緩和されるのか」について解説していきます。

股関節の痛みとは

うなだれる女性

「しゃがむと脚の付け根が痛い。」「長時間歩くと、痛みがあらわれる。」といった股関節の痛みはありませんか。このような症状は、以下のことが原因となっている可能性があります。

  • お尻や腰、太ももの筋肉の緊張
  • 変形性股関節症

お尻や腰、太ももの筋肉の緊張

股関節は、骨盤から太ももの骨にある筋肉によって自由に脚を動かし、体重を支えるといった重要な役割を担っています。そのため、日々の生活によってお尻や腰の筋肉、太ももの筋肉に負担がかかり、緊張してしまうことで、股関節の痛みや動きが悪くなります。

変形性股関節症

変形性股関節症とは、股関節の形の異常や老化が原因で、徐々に股関節の軟骨や骨がすり減ったり、変形していく病気のことです。あらわれる症状としては、痛みや股関節の可動域制限、足を引きずって歩いてしまうなどです。変形性股関節症をそのまま放置してしまうと、悪化してしまうため、治療を受ける必要があります。

股関節の痛みを和らげるなら整体へ

股関節の痛みは、整体によって緩和させることができます。そもそも整体とは、骨盤や背骨を整え、骨のズレを矯正して筋肉のこりや疲労をほぐしていくものです。整体の場合、カイロプラクティック(※1)やオステパシー(※2)といった民間の資格を取得している施術者が施術を行います。ただし、整体に関する民間の資格は様々なものがあるため、股関節の痛みに対して行われる施術は、各整体院によって異なります。

今回は、ミオンパシーとトリガーポイントによる施術方法をご紹介します。

※1 カイロプラクティックとは、アメリカ発祥の手技療法で、関節や背骨を中心とした調整方法のことです。
※2 オステパシーとは、アメリカの医師によって創られたもので、骨格だけではなく、循環器系、脳神経系など、広く調整することができる施術のことです。

ミオンパシーによる施術

ミオンパシーによる施術は、股関節周辺の筋肉の緊張を緩めて、痛みや不調を取り除いていくものです。施術の流れとしては、以下の通りです。

  • 痛みを感じる動きや部位、痛みの感じ方などを観察して、症状の原因となる筋肉を特定
  • 筋肉が本来の柔軟さを取り戻せる姿勢をとり、負担のかからない状態で90秒キープ
  • 筋肉に力が入らないように、ゆっくりと元の姿勢に戻す
  • 再度、筋肉を観察して筋肉の緊張を緩めることができたかを確認

上記の流れを、症状緩和に効果のある様々な筋肉に、繰り返し施術していきます。

トリガーポイントによる施術

トリガーポイントは、股関節の痛みや可動域制限の原因となっている、骨盤周辺やお尻の筋肉にできたこりを集中的に緩めていく施術です。さらに、トリガーポイントによる施術と一緒に股関節のストレッチも行い、関節の可動域を広げていきます。

股関節の整体に関する疑問

股関節の整体を行うとき、以下のような疑問をお持ちではないでしょうか。

  • 整体はどんな人でも受けられる?
  • 保険は適用される?

ここでは、上記の疑問について解説していきます。

【疑問1】整体はどんな人でも受けられる?

子どもや妊婦、産後の女性などで股関節の整体を受けたいという方もいると思います。しかし、整体院によって子どもや妊婦、産後の整体を実施しているところもあれば、実施していないところもあります。したがって、自分自身が通院しようと思っている整体院に、一度確認してみることをおすすめします。

【疑問2】保険は適用される?

先程も述べましたが、整体院は国家資格ではなく、民間の資格を取得した施術者が施術を行います。そのため、整体は民間療法と呼ばれ、国が認めた施術ではありません。したがって、股関節の痛みを整体院で施術を受けた場合のみならず、整体院で受けた施術には保険が使えないということを覚えておいてください。

自分自身で股関節の痛みを軽減できる?

股関節の痛みは、自宅でストレッチを行い、痛みが緩和できる場合もあります。ストレッチを行う頻度としては、週に2~3回または1日おきに行うことをおすすめします。

今回は、股関節周辺の筋肉をほぐし・伸ばすストレッチを、以下の3つに分けてご紹介します。

  • 股関節前方のストレッチ
  • 股関節後方のストレッチ
  • 股関節内側のストレッチ

股関節前方のストレッチ

股関節前方の筋肉をほぐすストレッチは、以下のように行います。

  • 床にうつ伏せになり、テニスボールを片方の太ももの付け根、中心よりやや外側に当てる
  • お尻を揺らし、太ももの筋肉をほぐす(1ヶ所につき20回刺激)
  • 徐々にテニスボールをずらし、膝上の筋肉まで行い、反対側も同様に行う

股関節前方の筋肉を伸ばすストレッチは、以下のように行います。

  • 壁に向かって片膝を立て、反対の足の膝下を床につけておく
  • 両方の手のひらを壁につけ、背筋をまっすぐにする
  • 床と水平に腰を前に押し出し、膝立ちした方の脚の付け根を壁につけるようにして、筋肉を伸ばす
  • 30秒キープしたら最初の状態に戻り、5回繰り返して反対側も同じように行う

股関節後方のストレッチ

股関節後方の筋肉をほぐすストレッチは、以下のように行います。

  • 床に仰向けになって片膝を立て、反対側の脚は伸ばした状態にする
  • 片膝を立てた方のお尻の下にテニスボールを当て、両手を床の上につけてバランスをとる
  • 立てた膝をゆっくり開閉し、お尻の筋肉をほぐす
  • たまにテニスボールの位置を変え、20回開閉を繰り返し、同じように反対側も行う

股関節後方の筋肉を伸ばすストレッチは、以下のように行います。

  • 椅子に腰かけ、両手に腰を当てる
  • 片方の足を反対側の太ももに乗せ、足の爪先に胸を近づけるように、上半身を倒す
  • 倒した状態を20秒キープし、5回行ったら、反対側も同じように行う

股関節内側のストレッチ

股関節内側の筋肉をほぐすストレッチは、以下のように行います。

  • 脚を伸ばして床に座り、片方の膝を曲げ、かかとをできるだけ股関節に引き寄せる
  • 曲げた方の太ももの付け根の筋肉を両手で引っ張り上げる
  • 筋肉を引っ張った状態で、膝を上下に揺らし、筋肉をほぐす
  • 引っ張り上げる筋肉の場所を変えながら、その部位ごと20回揺らし、反対側も同じように行う

股関節内側の筋肉を伸ばすストレッチは、以下のように行います。

  • 床に座り、両手で足首を持つ
  • 左右の足の裏をできるだけくっつけ、両膝を曲げて外側に開く
  • 左右の足の裏をつけたまま、背中を丸めないように、痛くない範囲で両膝を床に近づける
  • この状態を30秒キープし、5~10セットを目安に行う

股関節の整体についてのまとめ

股関節の痛みの原因は、「お尻や腰、太ももの筋肉の緊張」または「変形性股関節症」の2つです。

このような股関節の痛みは、ミオンパシーとトリガーポイントといった整体によって緩和することができます。また、自分自身でストレッチを行うことでも股関節の痛みを軽減させることができるので、一度実践してみてはいかがでしょうか。