妊婦が受けられる整体がある!得られる効果や注意点とは?

整体の施術を受けると、骨盤や背骨が整えられ、腰痛や肩こりなどの痛みを緩和させることができます。様々な効果が得られる整体で、妊娠中にあらわれる腰痛を緩和させたいと思う方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、「妊婦は整体の施術を受けられるのか」「もしも整体の施術を受けた場合はどのような効果が得られるのか」などについて解説していきます。

妊婦の体の状態

妊娠すると、お腹の中で胎児が成長していきます。そのため、母体にも変化があらわれます。妊娠中の体の状態は、以下のように大きく3つに分類することができます。

  • 妊娠初期
  • 妊娠中期
  • 妊娠後期

妊娠初期

妊娠してから1~4ヶ月は、妊娠初期にあたります。1~4ヶ月の間で、胎児は身長16㎝、体重約100gまで成長していきます。

妊娠初期の母体には、以下のような変化があらわれます。

  • 妊娠2ヶ月
    月経が遅れ、熱っぽさや倦怠感、眠気、乳房が張るなど、妊娠の兆候があらわれます。また、情緒不安定になりやすく、5~6週目あたりからつわりの症状もあらわれます。
  • 妊娠3ヶ月
    8~9週目はつわりが酷く、11~12週まで続きます。また、黄体ホルモンの分泌により、体温が高くなり、疲れやすくなるといわれています。
  • 妊娠4ヶ月
    お腹がふくらみ始めるため、腰や足のつけ根、下腹部に痛みがあらわれることがあります。また、体温が高い状態にあるため、汗をかきやすくなり、敏感肌になる場合もあります。

妊娠中期

妊娠してから5~7ヶ月は、妊娠中期にあたります。5~7ヶ月になると、胎児は身長36~37cm、体重約1150~1200gまで成長し、赤ちゃんらしい体型になります。また、胎児の動きが活発になるといわれています。

妊娠中期の母体には、以下のような変化があらわれます。

  • 妊娠5ヶ月
    外見からもお腹の膨らみが目立ち、体全体がふっくらします。また、ホルモンの働きにより乳腺組織が発達し、バストが大きくなることがあります。
  • 妊娠6ヶ月
    子宮の壁やお腹の皮膚が徐々に薄くなり、子宮内の胎児の動きがはっきり感じられるようになります。また、下半身の血行が悪くなるため足がつりやすく、乳頭を押すと母乳がにじむこともあります。
  • 妊娠7ヶ月
    子宮が大きくなり、周囲の臓器を圧迫するため、胃もたれや便秘になることがあります。また、体の重心が後ろにずれてしまい、背骨や腰に負担がかかるようになります。

妊娠後期

妊娠してから8~10ヶ月は、妊娠後期にあたります。8~10ヶ月目になると、胎児の身長は約49~50㎝、体重約3100~3200gになり、出産できる状態になります。

  • 妊娠8ヶ月
    お腹が胃の辺りから大きくふくらみ、妊娠線ができやすくなります。また、むくみやすく、仰向けが苦しく感じたり、急に甘いものが欲しいと感じることもあります。
  • 妊娠9ヶ月
    子宮がみぞおちまで達するため胃や肺、心臓を圧迫し、胃もたれや動悸、息切れ、むくみなどの症状があらわれます。また、乳輪や乳頭が大きくなり、色が濃くなることがあります。
  • 妊娠10ヶ月
    胎児の頭が下降して骨盤に入り、子宮も下がるため、胃もたれや動悸、息切れが少し緩和されます。また、骨盤内の臓器が圧迫され、トイレが近くなったり、便秘傾向が強くなります。さらに、お腹が張る回数が増加し、生理痛のような痛みなどの出産の兆候があらわれます。

妊婦は整体を受けてもいいのか

妊婦はお腹の中に胎児がいるため、「整体を受けてもいいのか」という疑問があるかもしれませんが、妊婦は整体を受けても構いません。ただし、以下のように注意すべき点があります。

  • 整体の施術を受ける時期
  • 整体の施術を受けるときの体勢

整体の施術を受ける時期

整体は、妊娠4ヶ月から8ヶ月までであれば、施術を受けてもよいといわれています。しかし、この時期であれば、必ずしも安全ということはありません。

したがって、かかりつけの産婦人科の医師と相談して、整体の施術を受けることをおすすめします。また、当日に体の調子が悪くなることもあるため、無理のない範囲で施術を受けるようにしましょう。

整体の施術を受けるときの体勢

妊娠してからお腹が大きくなり、うつ伏せの状態になると、苦しいことがあります。また、うつ伏せの状態での施術は、胎児に負担がかかる可能性もあるため、あまりよくありません。

したがって、妊娠中に整体の施術を受ける場合は、横向きに寝た状態や座ったまま、立ったままなど、無理のない体勢で行うのがよいでしょう。

妊婦でも受けられる整体とは

妊婦でも受けられる整体とは、先程ご紹介したような「妊娠によって生じる症状」を緩和するためのものです。

妊娠中は、胎児に悪影響があらわれることもあるため、痛み止めや湿布などの薬を使用することができません。そのため、手を使って体を揉みほぐしたり、体の歪みを矯正することで、症状を緩和させる「整体」を受けることも1つの手段です。

整体を行うことで、具体的には以下のような効果が得られます。

  • 骨盤の歪みを整えることで、腰や肩、恥骨などの痛みが緩和される
  • 血行促進により、むくみが緩和される
  • 自律神経が整えられるため、イライラや不安などの緩和につながる

ただし、整体院によっては、妊婦のための整体を実施していないことがあります。そのため、整体院のホームページや電話などで確認をとってから、通院を開始するようにしましょう。

妊婦の整体についてのまとめ

いかがでしたか。妊娠すると母体にかかる負担は大きく、腰や肩などの痛み、ストレス、血行の悪化など、様々な症状を引き起こします。しかし、胎児への影響を考えると、痛み止めや湿布などの薬を使用することができません。したがって、妊娠によってあらわれる症状は、整体の施術で緩和させることをおすすめします。

妊婦が整体を行うことにより、「骨盤の歪みの矯正・血行促進・自律神経を整える」といった効果が得られます。また、妊婦が整体を受ける場合、母体や胎児に負担がかからないように配慮しながら、施術を行ってくれます。

もしも整体の施術を受ける場合は、無理をせずに体の状態と相談しながら通院するようにしてください。