肩こりの原因って何?|簡単にできるストレッチをご紹介!

日々の生活の中で、肩こりに悩まされていませんか?
肩こりで悩んでいる方が多いからこそ、みんな同じように悩んでいると軽く考えてしまい、放置している方もいらっしゃると思います。
しかし、肩こりの中には治療が必要な病気が隠されている場合があります。
この記事では、肩こりの原因となる生活習慣から発症の恐れがある病気まで詳しく解説しています。また、ご自身で簡単にできる肩こり解消のストレッチもご紹介しています。

肩こりはなぜ起こる?

そもそも肩こりはなぜ起こるのでしょうか?

肩こりのメカニズム

肩の筋肉が緊張することで血管が収縮し、血流が悪くなります。その結果老廃物がうまく流れていかず蓄積してしまい、コリや痛みを感じます。肩には複数の筋肉があるため、肩こりを起こすと周辺の首や背中にも影響がある場合が多いです。
人間の頭部は5~6㎏もあり、それを常に支えている首や肩の周りの筋肉は緊張状態になりやすいです。また、日本人は欧米人に比べて首や肩の筋肉、骨格が華奢なため、肩こりを起こしやすいといわれています。

肩こりの主な原因は生活習慣

肩こりと聞いて皆さんが想像する原因は、やはり生活習慣ではないでしょうか?
肩こりを起こしやすいと言われている代表的な生活習慣と理由は以下の通りです。

生活習慣 理由
同じ姿勢 長時間同じ姿勢(デスクワークや運転)が続くと筋肉が動かず、過剰に緊張してしまうため。
眼精疲労 まばたきの回数が減ると目の筋肉が緊張して起こる眼精疲労に伴って首や肩の筋肉も緊張するため。
運動不足 筋力が低下し、体が重力に抵抗できなくなり姿勢が悪くなりやすい。その結果、肩の筋肉に疲労が起こって肩こりを引き起こしやすくなる。
ストレス 自律神経のバランスが崩れてしまい、肩こりを起こしやすくなる。

子どもの肩こりが増えている

肩こりは大人がなるイメージが強いと思います。しかし、子どもにも肩こりが起こるのです。
その原因の一つは、ランドセルです。教科書や体操着が入ったランドセルは大人が持っても重いと感じます。それを毎日子どもが背負っていることで、子どもの小さな体には大きな負担がかかっています。負担を軽減させるためにも、不要なものが入っていないか中身を確認してみてください。
次に、ゲームスマートフォンの操作です。近年、小学生のスマートフォンの使用率はどんどん上がっています。遊んでいるときの姿勢を見てみてください、背中が丸まり、下を向いていませんか?その姿勢の悪さが、肩周辺の筋肉を疲労・緊張させてしまい肩こりが起こります。
また、ゲームやスマートフォンの本体が発するブルーライトによる眼精疲労も肩こりを起こしやすくしています。しっかりと休憩をとらせることが大切です。
子どもも、大人と同じように生活習慣で肩こりが起こりますので、保護者がしっかりとケアしてあげてくださいね。

病気が隠されている可能性も

肩こりが病気の症状としてあらわれる場合があります。
ここでは「関節や筋肉の病気」と「肩こりを感じる病気」に分けて解説していきます。
肩こり以外にも下記に当てはまるような症状がある場合は、一度お近くの病院や診療所を受診した方がよいかもしれません。

関節や筋肉の病気

頚肩腕症候群…肩から手指までの特定の部分を動かし続けることで発症。
【症状】肩こり、腕・手指などに痛みやだるさ

肩関節周囲炎…「四十肩」「五十肩」といわれるもの。関節の周辺の、肩・靭帯・腱などが老化して炎症が起きて発症。
【症状】肩こり・痛み・肩関節の動きが狭くなる

頚椎症…加齢などで頚椎の椎間板が変形して発症。
【症状】近くの脊髄や神経を圧迫することで首・肩・腕の痛み、手足のしびれなど

頚椎椎間板ヘルニア…頚椎の椎間板が正しい位置から外れてしまい発症。
【症状】近くの脊髄や神経を圧迫することで首・肩・腕の痛み、手足のしびれなど

肩こりを感じる病気

更年期障害…閉経前後の5年間に体や心に日常生活に支障をきたす症状が出る。
【症状】ホットフラッシュ、情緒不安定、不眠、肩こり、腰痛、動悸、頭重感

緊張性頭痛…首や肩の筋肉の緊張が原因で、頭が締め付けられるような頭痛が起こる。
【症状】頭痛、肩こり、目の疲れ、めまい

血圧異常…高血圧・低血圧など血圧の異常。自覚症状がないこともある。
【症状】肩こり、頭痛、体のだるさ、めまい、耳鳴り、動悸

狭心症・心筋梗塞…冠動脈が狭くなったり(狭心症)、詰まったり(心筋梗塞)して心臓の筋肉に十分な血液が流れなくなる。
【症状】激しい胸の痛み、肩こり、歯痛

肩こりの予防と解消方法

多くの方が悩まれている肩こり、やはり予防や解消する方法を知りたいですよね。

予防方法

肩こりを起こさない為に、普段の生活の中で気を付けるべきポイントを挙げていきます。

  • 同じ姿勢を続けないようにする
  • デスクワークの方は、時々首や肩を回して筋肉の緊張をほぐしたり、軽い屈伸をして血行を促すとよいでしょう。

  • 目の休憩をとる
  • 1~2分間目を閉じて休ませましょう。目を閉じることができない場合は、窓の外や遠くを眺めることで目の緊張をほぐすことができます。

  • 運動を続ける
  • 運動で筋力の低下を防げます。さらに継続することで全身の血流がよくなり、肩こりになりにくい体を作れます。
    体を動かすと気分転換にもなるため、運動不足だけでなくストレスにも効果的です。

解消方法

肩こりの解消法としては、

  • 温める…入浴や、温かい蒸しタオルで首や肩、目を温める
  • 運動する…軽い散歩やウォーキング
  • ストレッチ(マッサージ)…自分でマッサージしたり、マッサージ店に通う

などが挙げられます。
ここでは、皆さんがご自分で手軽にできるストレッチを2つご紹介します。

オフィス等で座ったままできるストレッチ

    ①背筋を伸ばした状態で座る
    この時、背もたれによっかからないようにしましょう。
    ②左手を背中に添えて、右手を頭に添えて頭を右に倒す
    左の首筋が伸びていると感じたら、そのまま10~15秒キープします。
    ③反対も同様に行う
    頭を左に倒し、右の首筋が伸びていることを確認しながら10~15秒キープします。
    ④両手を頭の後ろに添えて、首を前に倒す
    後ろの首筋が伸びていることを感じながら、10~15秒キープしましょう。

上記の動作を3セットずつ行いましょう。

自宅でテレビを見ながらできるストレッチ

    ①腰に手を当て、背筋を伸ばす
    立った状態でも、座った状態でも構いません。腰を反らしすぎないように注意しましょう。
    ②両肘を背中の後ろで合わせるつもりで寄せる
    左右の肩甲骨を中央へ寄せるイメージです。肩の付け根が伸びていることを感じながら5~10秒キープします。
    ③右手を左肩に置く
    この時、右手の指先が左の肩甲骨の上側にあたるようにしましょう。
    ④そのまま左肘で円を描くように回す
    右手の指先で指圧されている感覚になります。3回ほど回しましょう。
    ⑤肩に置いていた右手を内側にずらして④をもう一度
    指圧のポイントをずらすことで広範囲のストレッチができます。終わったら、反対の手で③~⑤を繰り返します。

痛みを感じる場合は控えましょう。

まとめ

いかがでしたか?
肩こりの原因には、生活習慣によるものと、病気の症状としてあらわれているものがあります。
同じ姿勢が続く、運動不足などの生活習慣からくる肩こりは、定期的な休憩や運動で予防・解消できるものが多いです。
しかし、肩こりの他にもつらい症状がでている場合は、何らかの病気が発症している可能性もありますので、一度病院を受診してみてください。
肩こりで悩まれている多くの方の悩みが、少しでも軽減されることを祈っています。